日本人であっても、海外に住んでいたり駐在員として働いたりしている人は多いです。
そのような人たちは日本とは違う環境に慣れるのが大変ということもあり、ついつい投資や資産運用の必要性を忘れてしまいます。ただ、それは非常にもったいないです。なぜなら、海外に住んでいる人こそ、資産を増やせるチャンスが多いからです。
そこで今回は「海外在住者や駐在員が行うべき海外投資」について解説していきます。もしあなたが海外に住んでいるなら、今回の記事が参考になるはずです。
もくじ
1、海外居住者は選べる金融商品が多い
2、海外居住者や駐在員が行うべき海外投資
3、海外居住者や駐在員が行ってはいけない投資
・現地通貨を用いた投資
・現地の不動産投資
4、日本との税制の違い
・住民票について
5、まとめ
海外居住者は選べる金融商品が多い
日本に住んでいると、どうしても選べる金融商品が制限されてしまいます。そのため、海外の優良な金融商品を購入できないことがあるのです。
なぜこのような状況になっているかというと、日本の金融業界は閉鎖的だからです。「外国為替及び外国貿易法」という法律があるため、海外金融機関は日本の居住者に海外金融商品を宣伝することができません。
これは日本の金融を守るための法律です。
仮にこの法律がなければ、海外金融機関は日本の居住者に海外金融商品をガンガンPRします。その結果、海外金融機関と契約する日本国民が増えていきます。そして、お金が国外に流出してしまうのです。
ただ、このような制限がかかっていれば、お金は国外に流出しませんし、日本の金融機関(銀行、証券会社、保険会社など)を守ることができます。それらの金融機関から多額の税収を受け取ることで、国は成り立っているのです。
しかし、これでは日本国民が損をしてしまいます。そうならないためには、やはり海外の優良な金融商品を購入する必要があるのです。
※海外金融商品を契約したり購入したりするのは外国為替及び外国貿易法には抵触しません。実際に日本でも数十万人が海外金融機関と契約しています。
※銀行や保険会社などで紹介される「ドルの積み立て」や「海外に投資する投資信託」は日本の金融機関を経由しているため、純粋な海外金融商品ではありません。
ただ、海外居住者や駐在員はこのような制限を受けません。世界中の人々と同じように、自由に金融商品を選ぶことができるのです。
海外居住者や駐在員が行うべき海外投資
海外居住者や駐在員は「オフショア投資」を行うべきです。
具体例として、下記の図をご覧ください。月々5万円を25年間積み立てた場合(平均運用成績…8%)、キャピタルゲイン税の有無により最終的な資産価値に1,181万円もの差がでます。それほど運用中に税金が取られないことは大きなメリットになるのです。
日本に住んでいてもこのような金融商品を契約することができますが、海外居住者であれば選べる商品数が日本国内の比ではありません。
ただ、王道となる金融商品はある程度限られます。積み立てであれば「RL360゜のRegular Savings Plan」、一括投資であれば「サン・ライフのライフブリリアンス」であれば問題ないでしょう。
海外居住者や駐在員が行ってはいけない投資
海外居住者や駐在員は、「現地通貨を用いた投資」や「現地の不動産投資」は行うべきではありません。なぜなら、いずれもリスクが高いからです。
現地通貨を用いた投資
通貨にはリスクがあります。その国の経済状況が悪化すれば、その国の通貨価値も危うくなるからです。
これが米ドルやユーロ、日本円であればまず問題ありません。ただ、新興国の通貨であれば、価値が暴落することがあります。
有名な事例として、ジンバブエのハイパーインフレがあります。ジンバブエの経済が悪化し、ジンバブエドルに価値がなくなってしまいました。それまでいくらお金を持っていても、すべて紙切れになってしまったのです。
ジンバブエほどの事例は稀ですが、新興国の通貨価値は大きく変動することがあります。そのため、現地通貨を介した投資もリスクが大きい傾向にあるのです。
現地の不動産投資
海外の不動産というと、「価格が大きく上昇する」というイメージを持っているかもしれません。
確かにその可能性もありますが、価値が暴落する可能性もあります。海外不動産の成功例だけピックアップされていますが、その裏には大きな損失を被った人がたくさんいることを覚えておきましょう。
また、海外不動産には詐欺があります。日本ほど法整備がされていないためです。そもそも、海外の業者と英語でやり取りを行うというのが無理があります。
よほど海外不動産に精通しているのであれば話は別ですが、基本的には手を出さないようにしましょう。
日本との税制の違い
海外居住者や駐在員は、住んでいる国の税制が適用になります。これは投資を行う上で大きなメリットになります。
上記でお伝えしたように、「オフショア投資」であれば税金を取られることなく資産を増やすことができます。
ただ、日本に住んでいる場合は、最終的には税金を払わなくてはならないのです。運用途中で税金がかからないのは大きなメリットですが、最後の最後は日本の税制に従わなくてはなりません。
ただ、海外居住者や駐在員であれば、現地の税制が適用されます。もし、香港やシンガポールに住んでいれば、キャピタルゲイン税がかかりません。運用途中どころか、最後まで税金を払わなくてよいのです。
※居住国や投資の内容によって、税制や税金の支払いが異なります。必ず税理士に確認するようにしてください。
香港やシンガポールのように無税でなくても、日本より税金が安い国はたくさんあります。このような観点からも、海外居住者や駐在員は海外投資に有利なのです。
住民票について
海外投資(オフショア投資)の恩恵を受けるためには、住民票を日本から移さなくてはなりません。なぜなら、日本に住民票を残していては、日本に住んでいるのと変わらないからです。
海外居住者や駐在員は住民票を抜いていることが多いです。ただ、なかには「いつかは日本に帰るから、住民票をそのままにしている」という人がいます。
このようにしておけば日本に帰国したときに健康保険を活用できますし、面倒な手続きも発生しません。ただ、せっかく海外投資(オフショア投資)の恩恵は受けられなくなってしまいます。
もし海外に住んでいて、海外投資で資産を増やしたいのであれば、きちんと住民票を移すようにしましょう。
まとめ
今回は「海外居住者や駐在員が行うべき海外投資(オフショア投資)」についてお話してきました。
総じて海外に住んでいる人(海外に住所を移している人)は、投資を有利に進めることができます。特に税制面でのメリットは、日本の居住者とは比べ物になりません。
もし海外居住者や駐在員の方で、「海外投資を行いたい」という方がいれば、下記フォームよりお問い合わせください。日本だけでなく、海外居住者にも対応できる金融庁認可の投資顧問会社をご紹介させて頂きます。