「海外投資に失敗した!」という話を聞くことがあります。
他の投資と同様に海外投資にもリスクがあります。そのため、思うような結果にならないこともあるのです。
また、投資内容を理解していなかったため、失敗してしまうケースもあります。はじめにきちんと把握していれば問題ないのですが、代理人が説明不足だったり、どうしても理解しきれないことがあるからです。
今回は「海外投資の失敗事例」を紹介していきます。また、「海外投資で失敗しないコツ」についても解説していきます。
海外投資を始めようとしている人は、この記事で紹介しているポイントをきちんと抑えておきましょう。
もくじ
☆ 海外投資の失敗事例
1、「すぐに資産が増える」と思い込んでいた
2、運用成績が悪いIFAに任せていた
3、手数料をきちんと把握していなかった
4、代理店と連絡が取れなくなった
☆ 海外投資で失敗しないコツ
1、「資産が増えるには時間がかかる」と認識しておく
2、IFAは慎重に選ぶ
3、金融商品の手数料をきちんと把握しておく
4、信頼できる正規代理店を選ぶ
☆ まとめ
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海外投資の失敗事例
今回は「管理人の知人(仲の良い友人もいれば、知り合い程度の人もいます)の実際の失敗事例」を紹介していきます。いずれも、よくある失敗事例ばかりです。
1、「すぐに資産が増える」と思い込んでいた
知人のKさんは、海外投資を始めて3年くらいで「なかなか資産が増えないな。海外投資に期待していたのに、、、」と嘆いていました。
海外投資といえど、資産はすぐに増えません。数年~十数年という期間をかけて、徐々に資産が増えていくのです。
「すぐに資産が増える」と思い込んでいる人は、海外投資に過度な期待を持っていることが多いです。
海外投資は夢の投資ではありません。さまざまなメリットはありますが、基本的な仕組みは国内投資と変わらないのです。
2、運用成績が悪いIFAに任せていた
知人のIさんは、「海外投資を始めて10年になるのに、資産が全然増えない」とぼやいていました。
さすがに10年も経って資産が増えないのはおかしいので、詳しく話を聞いていくと、IFAの運用成績が悪いことが判明しました。
※IFA(Indipendent Financial Adviser):独立系ファイナンシャルアドバイザー。海外投資において、ファンド売買の指示を出すなど、実際に顧客の資産を増やす役割を担っている。
海外投資は下記のような仕組みになっています。そのため、運用成績が悪いIFAを任せていると、資産が増えないのです。
IFAは香港にあることが多いのですが、会社規模や運用成績、顧客対応などは会社によってまちまちです。その知人は、規模が小さく運用成績が悪いIFAに運用を依頼していました。そして10年もの間、IFAを見直すことなく、資産を放置してしまったのです。
3、手数料をきちんと把握していなかった
知人のMさんは、「海外投資にこんなに手数料がかかっているとは思わなかった」と怒っていました。
海外投資も投資なので、手数料が発生します。そうでなければ金融機関が儲からないからです。
海外投資にかかる手数料は複雑なため、きちんと把握しておく必要があります。
ただ、Mさんの場合、その内容を分かっていませんでした。Mさんがきちんと聞いていなかったのか代理店が説明不足だったのかは分かりませんが、手数料の概要を把握していないため、Mさんが想定していたほど資産が増えていなかったのです。
4、代理店と連絡が取れなくなった
知人のTさんは、「代理店と連絡が取れなくなった、、、」と愕然としていました。
普通はこのようなことはありませんが、稀に代理店と音信不通になることがあります。
おそらくその代理店は、海外金融機関やIFAと業務提携をしていません。他の代理店を経由して、契約手続きを行っていたのだと思います。
幸いにも海外金融機関との契約は成立していたので、Tさんは他の代理店に乗り換えることで事なきを得ました。
海外投資で失敗しないコツ
このような事例があることを知ると、「やはり海外投資は怖いのでは?」と思うかもしれません。
ただ、これから紹介する「海外投資で失敗しないコツ」を抑えておけば問題ありません。このポイントを踏まえて海外投資を行えば、失敗する可能性はかなり低くなります。
1、「資産が増えるには時間がかかる」と認識しておく
海外投資は利回りが良いですが、短期間では資産が増えません。数年~数十年という時間をかけるからこそ、下記グラフのように資産が指数関数的に増えていくのです。
毎月5万円を積み立て、年利8%で運用した場合
このグラフを見ると、5~10年では運用益がほとんどないことが分かると思います。海外投資を始めるときは、「資産が増えるには時間がかかる」と思うようにしましょう。
※ まれに短期間で資産が大きく増える海外投資案件があります。ただ、そのような案件は投資詐欺の可能性が高いです。もし詐欺でなくても、リスクが非常に高い案件であることは間違いありません。このような投資案件には手を出さないようにしてください。
2、IFAは慎重に選ぶ
上記でもお伝えしたように、海外投資ではIFAが運用の指示を出しています。より具体的にいうと、IFAに属するファンドマネージャーが金融商品(ファンド)の売り買いを考えています。
つまり、顧客の資産が増えるかはファンドマネージャーの腕にかかっているのです。
このような背景があるため、IFA選びは慎重に行わなくてはなりません。
「優秀なIFAを選べる自信がない」という人は、下記の基準を参考にしてください。この基準を満たしていれば、ほぼ間違いなく優秀なIFAといえます。
・一万人以上の日本人顧客がいる
・過去15~20年の平均利回りが6%を超えている
・日本人専用のカスタマーサポートがある
3、金融商品の手数料をきちんと把握しておく
海外投資にはいくつかの手数料がかかります。契約手数料や初期口座管理手数料、投資口座管理手数料、信託報酬などの手数料が付くことが多いです。一概には言えませんが、国内投資と比べて手数料の種類は多いです。
また、手数料だけでなく、海外投資にはいくつかのボーナスも付きます。金融商品によって異なりますが、プレミアムインセンティブ、エクストラアロケーション、ロイヤリティなどのボーナスが付くことが多いです。
このように手数料の種類が多く、いくつかのボーナスも付くので、どうしても顧客は戸惑ってしまいます。
そして、なかにはボーナスのことしか説明しない代理店もいます。そのため、手数料についてよく分からないまま海外投資を始めてしまう人が出てきてしまうのです。
海外投資にも手数料は発生します。そのことを念頭において、必ず「どのような手数料がかかりますか?」と代理店に聞くようにしましょう。
4、信頼できる正規代理店を選ぶ
海外投資において、信頼できる正規代理店を選ぶことはとても重要です。
なぜなら、代理店から教えてもらわなければ、「どのような金融機関や金融商品があるか」が分からないからです。
不親切な代理店に当たってしまうと、代理店にとって都合のよい商品だけを紹介されてしまいます。場合によっては粗悪な海外金融商品を紹介されることもあるのです。
逆にいうと、信頼できる正規代理店さえ見つけてしまえば、優良な金融機関や金融商品にたどり着きます。そのため、海外投資で成功する可能性がかなり高くなるのです。
信頼できる正規代理店の基準は以下のとおりです。この基準を満たしていれば、安心して任せることができます。
・複数の海外金融機関(IFAも含む)と直接業務提携している
・FPや証券外務員の資格を有している
・海外投資のデメリット、リスクをきちんと説明してくれる
・海外積立商品のデメリット、リスク、手数料をきちんと説明してくれる
・担当者自身が海外投資を実践している
まとめ
海外投資は夢の投資ではありません。今回紹介したように、海外投資でも失敗することがあります。ただ、いくつかのポイントを抑えておけば、そのような事態を防ぐことができます。
事前に必要な情報を仕入れ、きちんと検討すれば、海外投資で成功することは難しくありません。