日本人が契約できる海外金融機関というと、「RL360゜(旧 ロイヤルロンドン360゜)」や「インベスターズトラスト」が有名です。ただ、なかには「コーンヒル(Cornhill)」という海外金融機関を聞いたことがある人もいると思います。
コーンヒルはルクセンブルクにある金融機関です。オフショア地域の金融機関であるため、余計な税金が取られることなく資産を増やすことができます。
ただ、コーンヒルとは契約しない方がよいです。なぜなら、金融商品の手数料がとても高いからです。
今回は「コーンヒル(Cornhill)を契約してはいけない理由」についてお話していきます。もしあなたがコーンヒルを検討しているなら、一度立ち止まって考え直すようにしましょう。
もくじ
1、コーンヒルとは?
・コーンヒルの会社概要、歴史、背景
2、ニューライフスタイルとは?
・ニューライフスタイルの商品概要
・ニューライフスタイルの手数料
→アドミン手数料(契約手数料)
→管理料(口座維持手数料)
→投資顧問料(信託報酬)
→エントリー料
→取引手数料
→クレジットカード手数料
3、コーンヒルを勧めてくる業者を信用してはいけない
4、まとめ
5、YouTube動画はこちら!
コーンヒル(Cornhill)とは?
コーンヒル(Cornhill)はルクセンブルクに籍を置く金融機関です。日本では2012年頃から広まるようになりました。
コーンヒル(Cornhill)の会社概要、歴史、背景
・1997年に設立。
・世界42ヶ国に展開。
・顧客数は世界に約10万人。
・預かり資産額は約1,000億円。
・コーンヒルとは「古代ローマ時代よりロンドンの中心地に設けられている通り」の名前。
・MiFID II(Markets in Financial Instruments Directive II:第二次金融商品市場指令)に基づいて、投資家に金融サービスを提供している
・GAP(グローバル・アライアンス・パートナーズ)のメンバー
※GAP:ファンドマネジメント、コーポレートファイナンス、ウェルスマネジメント、ブローキング、投資顧問などの事業を行うパートナーシップ
・SFMグループから展開。
・ルクセンブルグ、ジャージー、マルタに投資ファンドを保有している。
・顧客の資産はバークレイズ銀行に保管されている。
・提携しているIFAは一社しかない。
このなかで特にネックとなるのが、提携しているIFAが一社しかない点です。仮に、そのIFAの運用成績が悪くても、他のIFAに乗り換えることができません。顧客はIFAと心中しなければならないのです。
それでは次に、コーンヒル(Cornhill)のメイン商品である「ニューライフスタイル(New Lifestyle)」を見ていきます。
ニューライフスタイル(New Lifestyle)とは?
「ニューライフスタイル(New Lifestyle)」はコーンヒルの主力商品です。ただ、手数料がとても高いというデメリットがあります。
ニューライフスタイルの商品概要
ニューライフスタイルは他の海外積立商品(RL360・RSP、インベスターズトラスト・エボリューションなど)と同様の商品構造をしています。月々数万円の資金を積み立てることで、将来的な資産形成を行うのが目的です。
選べるファンド数は300以上と、海外積立商品の王道であるRL360のRSPと比べても引けを取りません。
他の海外積立商品と同様に柔軟にポートフォリオを組むことができるので、顧客のニーズに応えやすい商品構造となっています。
ニューライフスタイル(New Lifestyle)の手数料
次に、ニューライフスタイルの手数料について解説していきます。
下記画像はコーンヒルのホームページに掲載されている「ニューライフスタイルの手数料」です。この手数料の中から、主なものを紹介していきます。
アドミン手数料(契約手数料)
契約を継続するための手数料です。ニューライフスタイルの場合は、月々2.5ポンド(約340円)の契約手数料がかかります。年間に換算すると、約4,000円です。
この手数料はそこまで高くありません。RL360゜のRegular Savings Planやインベスターズトラストのエボリューションも同じくらいの契約手数料がかかります。
管理料(口座維持手数料)
口座を維持するための手数料です。ニューライフスタイルの場合は、年間で時価総額に対して1.25%の手数料がかかります。
この手数料もそこまで高くありません。RL360゜のRegular Savings Planやインベスターズトラストのエボリューションと比べても、むしろ安いといってよいでしょう。
投資顧問料(信託報酬)
IFAが受け取る手数料になります。ニューライフスタイルの場合は、年間で時価総額に対して0.25%の手数料がかかります。
これは他の金融商品に比べて、かなり安いです。通常であれば、1%程度であることが多いからです。
エントリー料
この手数料は他の海外積立商品にはありません。それにも関わらず、ニューライフスタイルの場合は支払いごとに3%の手数料がかかります。
例えば、毎月10万円を積み立てている場合、必然的に3,000円が取られることになります。つまり、97,000円しか運用に回せないのです。
これは運用を行う上で、圧倒的に不利です。この手数料があるだけでも、ニューライフスタイルを選ばない理由になります。
取引手数料
この手数料も他の海外積立商品にはありません。ニューライフスタイルの場合は、ファンドを購入するごとに3%の手数料がかかります。
この手数料があるのも意味不明です。やはりニューライフスタイルには無駄な手数があります。
クレジットカード手数料
通常であれば、クレジットカード手数料は発生しません。ところが、ニューライフスタイルの場合は、2.6%ものクレジットカード手数料がかかります。
これも明らかに無駄な手数料です。他の金融機関の商品であれば、クレジットカード手数料は0%です。
コーンヒル(Cornhill)を勧めてくる業者を信用してはいけない
ここまでお話してきたように、コーンヒルの金融商品は手数料がとても高いです。仮に平均10%程度の運用成績を残すことができても、顧客の手元には資産がほとんど残りません。
このような金融商品は詐欺に近いです。金融商品であっても、粗悪なものがあるという悪い見本がコーンヒルのニューライフスタイルなのです。
決してこの商品を選ばないようにしてください。
手数料を重視して考えるならば、RL360゜のRegular Savings Planやインベスターズトラストのエボリューションを検討するべきです。ざっくりとした年間平均手数料は下記のとおりです。
Regular Savings Plan:2.71%
エボリューション:2.5%
手数料だけでいうと、エボリューションに軍配が上がることが多いです(時価総額によって手数料が変動するので、一概にはいえません)。ただ、金融機関および金融商品の信頼度でいうと、RL360゜のRegular Savings Planが勝っています。
インベスターズトラストのエボリューションは比較的多くのIFAが取り扱っていますが、RL360゜のRegular Savings Planはある程度限られたIFAしか取り扱っていません。
香港・IFAのなかで、最高の実績を誇るアドミニストレーションもRegular Savings Planしか取り扱っていないのです。金融商品やIFAの詳細については、下記の記事をご覧ください。
まとめ
海外投資を行う上で、金融商品の手数料は非常に重要なポイントになります。手数料が多いほど、自分の資産が減ってしまうからです。
今回紹介してきたコーンヒルのニューライフスタイルの手数料は法外です。顧客のメリットはまったくありません。もしニューライフスタイルを紹介されているなら、必ず断るようにしてください。
※ すでにコーンヒルを契約していて、お悩みになっている方がいれば、下記フォームよりお問い合わせください。金融庁より認可を受けている投資顧問会社に対応を依頼します
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