あなたは海外投資に対してどのようなイメージを持っているでしょうか?
「利回りが高く、将来的に資産が増えそう」や「為替変動で資産価値が上がりそう」のように、良いイメージを持っている人も多いかもしれません。
しかし、海外投資はメリットばかりではありません。投資である以上、どうしてもリスクが生じてしまうのです。
今回は「海外投資の7つのリスク」について解説していきます。海外投資を検討している人は、これらのリスクをきちんと把握してから始めるようにしてください。
もくじ
1、カントリーリスク
2、為替リスク
3、利回りが良いとは限らない
4、初期口座期間がある
5、早期に解約すると損をする
6、情報が少ない
7、手続きが面倒
・まとめ
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1、カントリーリスク
「投資していた国の経済情勢や政治の影響で、金融商品の利益が損なわれてしまうリスク」のことをカントリーリスクといいます。具体例としては以下のとおりです。
・投資していた国が国家破産してしまい、国債が無価値になってしまった
・戦争により経済情勢が悪化し、株価が暴落してしまった
海外投資を行う場合、金融機関を介してさまざまな国に投資をすることになります。なかには経済や政治が不安定な国もあるため、カントリーリスクを負うことになるのです。
「それなら安全に国内投資をしていた方がよいのでは?」と思うかもしれません。
しかし、国内投資にカントリーリスクがないわけではありません。将来的な人口減少による経済の縮小やインフレ、金融緩和などの政策を考えると、むしろ日本のカントリーリスクは高いといえます。
2、為替リスク
私たち日本人が海外投資を行う場合、日本円をドルなどに両替することになります。その際に生じる「為替差益により損をするリスク」のことを為替リスクといいます。
例えば、100万円を海外投資に使うとします。「1ドル=100円」であれば1万ドルに両替されますが、「1ドル=200円」であれば5,000ドルにしかなりません。
このように、為替レートによって海外資産の価値が変わってしまうのです。そして、海外に投資する際は、円高であるほど有利になります。
また、海外資産を日本に戻すときも為替リスクが生じます。
例えば、海外資産を30万ドル保有しているとします。「1ドル=100円」であれば3,000万円になりますが、「1ドル=200円」であれば6,000万円になります。
3、利回りが良いとは限らない
海外投資というと「利回りが良い」と思われがちですが、必ずそうなるとも限りません。投資である以上、運用成績が悪い場合もあるのです。
特にハイリスクハイリターンの投資をしている人は注意が必要です。資産が大きく増える可能性もありますが、資産が減ってしまう可能性もあるからです。
ただ、海外投資ではオフショア地域(税金がかからない地域)で運用するため、日本国内などで運用するより高い成果を得られることが多いです。
4、初期口座期間がある
このリスクは海外積立商品(海外投資信託)を契約する場合に発生します。
この商品は長期に渡って積み立てを行う仕組みになっています。そして、商品によって異なりますが、最初の1年半~2年間は積み立てを継続しなければならないのです。この期間のことを初期口座期間といいます。
ただ、初期口座期間が終われば、積み立ての停止、積立額の減額、引き落としなどを行うことができます。
5、早期に解約すると損をする
海外投資を行う場合、早期に解約すると損をすることが多いです。商品によって異なるので一概には言えませんが、5年以内に解約すると利益を得られないと考えていた方がよいでしょう。
ただ、早期解約リスクは国内投資にも生じます。海外投資特有のリスクではありません。
なぜこのようなリスクが生じるかというと、金融機関としては顧客に早期解約されたくないからです。
解約されてしまうと顧客にお金を返さなければなりませんし、手続きに手間がかかります。そのようなケースを少なくするために、早期解約の手数料を高く設定しているのです。金融機関の運営を考えると、この理屈は当然といえます。
6、情報が少ない
日本は金融鎖国なので、海外投資や海外金融商品の情報がとても少ないです。
また、海外の金融機関も日本の「外国為替及び外国貿易法」に抵触しないようにするため、日本国内で宣伝などは行っていません。
海外投資の情報を得るためには、正規代理店から話を聞くしかありません。もし、正規代理店から話を聞いてみたいという場合は、下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。
7、手続きが面倒
国内投資に比べると、海外投資の手続きは面倒です。契約書は英語で書かれていますし、書類を海外まで郵送するため手続きに時間がかかります。
手続きの内容にもよりますが、基本的には1ヶ月ほどの期間が必要になります。実際にどれくらいかかるかは正規代理店に確認するようにしましょう。
【具体例】
・契約書を郵送してから受理されるまで…約1ヶ月
・運用プランの変更…約1ヶ月
・引き落とし…約1ヶ月
・IFAの変更…約1ヶ月
まとめ
今回紹介したように、海外投資にはいくつかのリスクがあります。ただ、資産をすべて失ってしまうなどの致命的なリスクはありません。
そして、海外投資にはこれらのリスクを許容できるほどのメリットがあります。海外投資のメリットについて知りたい人は、下記の記事を参考にしてみてください。
海外投資を行う際はどのようなリスクがあるのかを把握した上で、メリットとのバランスを考えて行うことが重要になります。